透明の天秤

ショートショート短編小説

困ったなぁ。
いやね、どうにも頑固な人が居るんですよ。
ここに「透明の天秤」があるんですがね、あの人と私じゃ意見が合わないんです。
光っている珠1個と、光っていない珠1個、左右の皿に1個ずつで釣り合うはずなんです。
大きさも重さも一緒で、光っている光っていないの違いしかない。
ね?釣り合うはずでしょ??
実際に「透明の天秤」に乗せたら釣り合ってるんです。
私の目には、右には光ってる珠、左には光っていない珠が乗っていて、水平にしか見えないんです。
だけどね、あの人は釣り合ってないって言うんですよ。
そうそう、私の向かい側にいる、あの人ですよ。
私が1個ずつで釣り合っていますよね?って言っても、釣り合ってないって言うんです。
光っていない珠は軽すぎるから、もっと乗せろって。
2個乗せてもまだ。
3個乗せてももうちょっと。
4個乗せて、あぁいいんじゃない? だって!
光っている光っていないの違いしかないのに、おかしいと思わない??
貴方の目には、どう映ってます?この「透明の天秤」
傾いてますか? 傾いていませんか?

2008-05-15

黒い羊小屋

二次創作では「くろひつじ」名義で活動しています。

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