小噺3:コトノハ

ミヤ氏の小噺短編小説

あら、貴方、何か落としませんでした?
落としてない?
いえいえそんなはずはありませんよ。
今、確かに、落ちるオトがしました。
地面になど落ちていませんよ。
貴方は、今、
そこら辺の空に、
電波の先に、
次元の彼方に、
落としてますヨ、コトノハを。
コトノハはそれはまるで、
羽の様に軽やかに空へ落ち、
葉っぱの様にふらふらと落ち、
波の様に広がりながら落ちてゆきます。
ね?
貴方、今、落としたでしょう?
羽ばたくオトが、
葉擦れのオトが、
波打つオトが、
しましたから。
けれど気をつけてくださいね。
くれぐれも、ココロをエニシをスベテを切り裂くオトだけは、
たてないでくださいね。

2006-12-07

黒い羊小屋

二次創作では「くろひつじ」名義で活動しています。

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