少年と猫

ショートショート短編小説

誰も知りませんでした。
少年は猫の頭を撫でる。
かの場所は、こんなにも寂しい事を。
少年は猫を抱きしめる。
彼は、一人暗闇の中。
少年は猫と座り込む。
オモイデをただ壁に見て、幸せを噛む。
少年は猫の前足を握る。
押し出された、幸せな記憶はもう尽きた。
少年は猫の額に頬を寄せる。
入口など初めから無いような暗闇を見つめる。
少年は猫を抱きしめる。
かすかに聞こえる音。
少年は猫を抱きしめる。
ラジオでいつか聞いた、古い曲。
少年は猫を抱きしめる。
だれかに救いを求める事は罪だと思い込む彼。
少年は猫の鳴き声に気付いた。
しらないだろう、神すらも。
少年は猫と眠る。
ての届かない暗闇は、ただただ冷たい。

2006-12-15

黒い羊小屋

二次創作では「くろひつじ」名義で活動しています。

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