櫃
世界なんてものは、広大であり、ちっぽけな箱に収められた、くだらない時間の砂である。
定義なんてものは、ふざけた価値観と、科学という人間の驕りに整合性をもたせた、狭苦しい箱に収めた濁った視界である。
神なんてものは、人間の臆病な欲のために作り上げられた、人間の形の箱に救いという夢を収めたものである。
人間なんてものは、その驕りと浅はかさを知らない、欲情を詰め込んだだけの箱である。
このやたらと高飛車に語られる説明すらも、ネットと呼ばれる狭くて広い箱の中に漂う一つの文章である。
意味不明小説、創作小説、ショートショート