ショートショート短編小説

白いシャツを着て、
白い壁紙の部屋でくつろぐ。
僕は白という色が大好きだ。
手に触れる家具も食器も全て、曇りのない白ばかり。
清純で、柔らかくて、優しい色だからだ。
白という色に包まれていると、自分は全てにおいて正しい気がする。
基本的に白という言葉は良い場合に使われることが多い。
白無垢に白寿、勝ちを意味する白星。
優しさという言葉は白百合の花言葉だしね。
白を好きになったきっかけは、小さい頃、僕のクレヨンにだけ白のクレヨンがあった事だ。
この世には白という色が存在する、その事実に誰よりもいち早く気付いた。
その優越感は何物にも変え難い甘味であった。
白以外に素晴らしい色はない。
しかし、最近白に囲まれてばかりで、ちょっとでも黄ばんでいると気になってしょうがない。
白以外の色なんて要らない。
全てが純白に包まれたら素敵なのに。
それなのに、何故なんだ!
こちらの壁を白くすると、あちらの壁が黄色くなる。
なんてことだ。
そうして僕は純白の世界を作るために壁を磨く。
いつまで磨けば全ては純白になるのだろうか。

2006-12-30

黒い羊小屋

二次創作では「くろひつじ」名義で活動しています。

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