ある晴れた日

ショートショート短編小説

私は、穏やかな陽射しと澄み渡る青空の下を、ただ、歩いていた。
なだらかに伸びる、一本道。
暖かい空気。
爽やかな風。
どこまでも続く、一本道。
私が進む先に、乳母車を押しながら歩く、女性。
向こうからやってきた穏やかな笑みの老婆が、乳母車の方に手を振っていた。
乳母車の女性は立ち止まり、老婆と言葉を交わす。
女性と老婆を追い越すしな、乳母車の中に何となく視線を向ける。
中は空っぽだった。
私の進む先に、片方の腕肘を横に突き出して歩く女性がいた。
立ち止まり、指を空に指し、見えない誰かに話し掛けていた。
私は、歩いていた。
最愛の人と手を繋いで。
なだらかな道を、ただ。
繋いだ手に温もりは感じない。
それでも、シアワセだから。

2007-01-07

黒い羊小屋

二次創作では「くろひつじ」名義で活動しています。

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